不登校から一流企業に入るには
私は新卒の就職活動で100社以上受けて、ほとんどすべて落ちました。それでも数年後にはCore30に名前が挙がる会社で働いていました。一流企業に入る道は、新卒一括採用の一本だけではありません。
この記事は運営メンバーの体験と私見にもとづくものです。制度・税務・投資の判断は一次情報と専門家で確認してください。
このページの要点
- 新卒就活は景気・学歴・容姿・性格・相性に強く依存する運の勝負。特に文系営業職のポテンシャル採用は、基準が見えない分の悪い賭け
- 運の変数を最小化して、専門性を軸に理詰めで組み立てる。中退歴を気にする社風の会社は、こちらから避ける
- 中途採用は穴場。新卒より難易度がはるかに下がり、超一流企業でも比較的入りやすい。落ちても死にはしない、受かればラッキー
新卒で、100社以上落ちた
私の新卒の就職活動は、東日本大震災の直後と重なりました。採用を絞る会社が多く、選考が止まったり消えたりする中で、100社以上にエントリーして、ほとんどすべて落ちました。
当時は、自分に何か決定的な欠陥があるのだと思っていました。不登校、高校中退、高認。経歴のどこかで弾かれているのだろう、と。今振り返ると、そういう面がゼロだったとは言いませんが、それ以上に大きかったのは、新卒就活という仕組みそのものが、運の要素の強い勝負だったということです。
その後、私は複数の会社を経て、Core30に名前が挙がるような会社で働きました。新卒でほぼ全滅した人間が、です。だから、この記事で伝えたいのは「一流企業に入れる」ということより、「入る道は新卒の一本ではない」ということです。
新卒就活は、状況に依存する
新卒の就職活動の難易度は、本人の努力とは別のところでかなり決まります。まず、その年の景気。震災の年、リーマンショックの翌年、コロナの年に就活した人と、売り手市場の年に就活した人では、同じ人でも結果が違います。
次に、学歴、容姿、性格、専門性、そして企業との相性。どれも本人が短期間で変えられるものではありません。特に、面接で「何となく合う・合わない」を見る選考では、落ちた理由が本人にも面接官にも説明できないことが普通です。
これは、不登校を経験した人にとっては、少し救いのある話でもあります。落ちたのは、あなたの経歴のせいとは限らない。その年、その会社、その面接官との組み合わせのせいであることが、思っているより多い。
文系の営業職の「ポテンシャル採用」は、分の悪い賭け
日本の新卒一括採用は、今の能力ではなく「伸びしろ」を見るポテンシャル採用が中心です。とくに文系で営業職などの総合職を受ける場合、専門性で評価される要素がほとんどなく、面接の印象と「学生時代に頑張ったこと」で決まります。
問題は、この選考で何を見て採っているのか、外からはよく分からないことです。基準が見えない選考は、対策のしようがありません。だから、結果がほぼ運になります。不登校経験者は、この「印象」の勝負がもともと得意ではないことが多い。分の悪い賭けに、大量の時間を使うことになります。
私が100社落ちたのは、まさにこの土俵で戦っていたからだと、今は思っています。
運の変数を最小化して、理詰めで組み立てる
では、どうするか。運に左右される変数を、できる限り減らします。
専門性で評価される入口を選ぶ。技術職、専門職、資格職。「これができる」という具体的な能力で評価される職種は、面接の印象という運の要素が相対的に小さくなります。大学で専門性を身につけておく話は良い大学を選ばなくてもいい?に書きました。専門性は、就活の時点で運を減らすための、いちばん確実な道具です。
専門性を活かせる会社を探す。知名度や規模で選ぶのではなく、自分の専門がそのまま仕事になる会社を探す。そういう会社の面接は「何ができるか」の話になるので、話が噛み合いますし、経歴の話に時間が取られません。
中退歴を気にする会社は、こちらから避ける。面接で中退歴に触れられることはあります。堂々と、短く、事実を答えれば、そこまで気にはされません(答え方は不登校経験は就職に影響する?)。ただ、中退歴や転職回数のような「経歴のきれいさ」を気にする社風の会社は、確かに存在します。そういう会社は、入っても合いません。面接でそこにこだわる様子が見えたら、こちらから候補から外す。それも戦略のうちです。
中途採用は、穴場
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。中途採用は、新卒採用と比べて難易度がかなり下がります。超一流と呼ばれるような企業であっても、中途なら比較的入りやすい。
理由は、選考の仕組みが違うからです。中途採用は、空いているポジションに対して「その仕事ができる人」を探しています。見られるのは、職歴と、そのポジションに必要なスキルがあるか。ポテンシャルという曖昧なものではなく、具体的な経験で評価されます。学歴の重みも新卒よりずっと軽くなります。
だから、新卒で入れなかった会社に、数年後、中途で入る。これは普通に起きることです。私自身がそうでした。新卒でほぼ全滅した人間が、経験を積んでから中途で応募したら、通りました。新卒で入れなかったことと、その会社で働けるかどうかは、別の話です。
つまり、一流企業を目指すなら、新卒で入ることにこだわる必要はありません。まず専門性を活かせる会社に入って経験を積み、数年後に中途で狙う。この順序のほうが、運に頼る部分が少なく、再現性があります。
落ちても、死にはしない
最後に、気持ちの持ち方の話です。100社落ちていたころの私は、1社落ちるたびに、自分の存在ごと否定された気になっていました。不登校を経験した人は、この「落ちる」に対する耐性が低いことが多い。学校からすでに一度「外れた」経験があるので、また外されたと感じやすいのです。
でも、落ちても死にはしません。相性の悪い会社に落ちたということは、入っても合わなかった会社に入らずに済んだということでもあります。受かればラッキー、落ちたら次。このくらいの感覚でいるほうが、結果的に面接での受け答えも良くなります。
新卒でうまくいかなくても、道は続いています。専門性を積んで、中途で狙う。私が通った道は、そういう道でした。
業界別の入り方はITエンジニアになる方法と外資系企業に就職できる?へ。履歴書の書き方は高校中退は履歴書にどう書く?にまとめています。