高卒認定とは
高卒認定は、高校を卒業していなくても「高卒と同等の学力がある」と国が認める試験です。受かれば大学を受験できます。
このページの要点
- 受験資格は原則16歳以上(受験年度に16歳になる人)。高校在学中でも受けられる
- 年2回(8月・11月頃)実施。科目合格は次回以降に持ち越せる
- 高校で修得済みの単位があれば、一部科目が免除される
試験の概要
高卒認定の正式名称は「高等学校卒業程度認定試験」で、文部科学省が実施しています。高校を卒業していない人が、高校卒業と同程度の学力があることを国に認めてもらう試験です。以前の「大検(大学入学資格検定)」の後継で、今でも大検と呼ぶ人がいます。
実施は年2回。第1回が8月上旬、第2回が11月上旬で、出願はそれぞれ数か月前に締め切られます。会場は各都道府県に設けられ、2日間にわたって行われます。
試験科目は、令和8年度(2026年度)から変わりました。国語、地理、歴史、公共、数学、英語、情報に、理科(「科学と人間生活」+基礎科目1つ、または基礎科目3つ)を加えた構成で、全部で9〜10科目です。「情報」は令和8年度第1回から追加された新科目で、文部科学省がサンプル問題を公開しています。科目ごとに合否が決まり、合格した科目は次回以降に持ち越せます。つまり一度で全部に受かる必要はなく、数回に分けて揃えていく受け方が普通にできます。
令和7年度以前に一部の科目に合格している人は、科目の対応関係が変わっているため、どの科目を追加で受ける必要があるかを受験案内の対応表で確認してください。
合格基準点は公表されていません。大学入試のように受験者同士で順位を競う試験ではなく、科目ごとに合否が判定されます。出題範囲は高校1〜2年の教科書レベルです。
受験資格と申込み
受験できるのは、受験する年度の終わり(翌年3月31日)までに満16歳以上になる人です。年齢の上限はありません。高校に在籍したままでも受験できるので、「辞めるかどうか決める前に、まず高認を受けてみる」ということもできます。
受験できないのは、すでに大学入学資格を持っている人、つまり高校を卒業した人や、高認にすでに全科目合格している人です。
出願は文部科学省のサイトから受験案内を請求するか、配布場所で入手し、必要書類を郵送します。受験料は受験する科目数によって段階的に決まっていて、数千円程度です。収入印紙で納めます。正確な金額と締切は年度ごとに変わる可能性があるので、受験案内で確認してください。
科目免除の仕組み
ここは高校を途中で辞めた人にとって大きい話です。高校で単位を修得済みの科目は、免除申請ができます。高2まで在籍して単位を取っていれば、受験科目が数科目まで減ることも珍しくありません。どの高校科目でどの試験科目が免除になるかは、高校に入学した年度によって対応表が違うので、受験案内の該当ページで確認します。
免除には在籍していた高校が発行する「単位修得証明書」が必要です。学校に連絡して取り寄せます。辞めてから時間が経っていても発行してもらえるので、あきらめずに問い合わせてください。
また、英検などの技能検定で一定級以上を持っていると、その科目が免除される制度もあります。どの資格が対象かは受験案内に一覧があります。
全科目免除にはならないので、最低1科目は受験する必要があります。
合格後にできること
全科目に合格すると、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。出願方法は高認から大学受験する方法にまとめています。
国家資格や公務員試験で「高卒以上」が条件になっているものの多くは、高認合格で受験できます。就職については、企業が高認を高卒と同等に扱うかどうかは企業ごとの判断です。「高卒以上」の求人に応募するときは、事前に確認しておくと安心です。
履歴書には「高等学校卒業程度認定試験 合格」と書きます。学歴欄でも資格欄でも構いません。ただし高認は「高校卒業」ではないため、最終学歴は制度上は中学卒業のままです。この点は高卒認定と高校卒業の違いで詳しく書いています。
高認に向いている人、通信制のほうがいい人
高認は、大学や専門学校に進むつもりで、自分のペースで勉強を進められる人に向いています。時間と費用の面では、通信制高校よりはるかに軽いです。
逆に、毎日通う場所や進路指導、同年代とのつながりがほしい人、「高卒」という資格そのものが必要な人は、通信制・定時制への転入のほうが合います。両方を組み合わせて、通信制に在籍しながら高認を受ける人もいます。比較は通信制高校 vs 高認へ。
制度の細部は変わることがあります。出願の前には、文部科学省の高卒認定のページで最新の受験案内を確認してください。
参考・公式情報
- 高等学校卒業程度認定試験(文部科学省):受験案内、日程、出願書類、科目変更の案内
- サンプル問題「情報」(文部科学省):令和8年度から追加された新科目のサンプル
- 解答・過去問題(文部科学省):過去の試験問題と解答
記載内容は2026年8月時点の公開情報にもとづきます。