不登校のその後
学校の外から、その先の人生を考える。
高校・進路

高校を辞める前に確認しておく3つのこと(単位・時期・転学)

最終更新 2026-08-27

辞めること自体は悪い選択ではありません。ただ、辞め方によって、そのあとに使える単位や時間が変わります。退学届を出す前に、この3つだけは確認してください。

このページの要点

  • 単位は年度末(または学期末)にまとめて認定される。年度の途中で退学すると、その年の分は残らないことがある
  • 退学の時期は、単位認定のタイミングと、転入先や高認の日程から逆算して決める
  • 「退学して編入」より「在籍したまま転学(転入)」のほうが単位と在籍期間を引き継ぎやすい。辞める前に転学の可否を学校に聞く

1. 単位:いつ認定されるのかを知る

高校の単位は、授業に出た日数と成績をもとに、多くの学校で年度末(3月)に、学校によっては学期末にまとめて認定されます。つまり、年度の途中で退学すると、その年に受けていた授業の分は単位として残らないことがあります。

これが後で効いてきます。通信制や定時制に移る場合、修得済みの単位は引き継げるので、残りの単位だけ取れば卒業できます。高認を受ける場合も、修得済みの科目は免除申請ができます。単位が残っているかどうかで、そのあとにかかる時間と費用が変わります。

辞める前に、担任か教務に「今の時点で修得済みの単位は何単位か」「今年度の単位はいつ確定するか」を聞いてください。書面でもらえるなら、単位修得証明書(または成績証明書)を発行してもらっておくと、転入先や高認の免除申請でそのまま使えます。辞めたあとでも発行してもらえますが、在籍中のほうが話が早いです。

2. 時期:辞める日を逆算して決める

辞めることを決めたら、次は「いつ辞めるか」です。感情としては今すぐ離れたいのが普通ですが、日付を少し調整するだけで、失うものが減ることがあります。

単位認定のタイミング。年度末まであと数か月なら、在籍だけ続けて単位を確定させてから辞める、という選択があります。在籍を続けるといっても登校が必要とは限りません。出席日数が足りず単位にならないなら、この理由は消えますが、確認する価値はあります。

転入先の受け入れ時期。通信制高校は随時転入を受け付けている学校が多い一方、定時制や一部の学校は4月・10月などに限られます。行き先の受け入れ時期に合わせて、今の学校の在籍を切らさずに移すのが理想です。

高認の日程。高認は年2回(8月・11月)で、出願はそれぞれ数か月前に締め切られます。高認は高校に在籍したままでも受験できるので、辞める前に受けてしまう、という順序も取れます。今年度の日程は高認の日程・受験料・会場へ。

休学という選択。今すぐ決められないなら、退学ではなく休学にできないか聞いてください。休学中は在籍が続くので、戻る・転学する・高認を受ける、のどれにも道が残ります。休学できる期間や条件は学校ごとに違います。

3. 転学:「退学して編入」より「在籍したまま転学」

別の高校に移る方法は二つあります。今の学校に在籍したまま移る「転学(転入)」と、いったん退学してから別の学校に入る「編入」です。

結果として同じ学校に行くとしても、扱いが違います。転学なら、修得済みの単位と在籍期間をそのまま引き継ぐのが一般的で、在籍が途切れないので、就学支援金などの手続きも連続します。編入は、受け入れ時期が限られている学校があり、空白期間が生まれ、引き継ぎの扱いも転学より不利になる場合があります。

だから、辞める前に聞いてほしいのはこの一言です。「退学ではなく転学の手続きにできますか」。多くの学校では、転学先が決まっていれば転学の書類(在学証明書、成績証明書、転学照会など)を出してくれます。先に退学届を出してしまうと、この選択肢がなくなります。

転学先が決まっていない段階なら、まず休学か在籍継続で時間を作り、通信制や定時制の候補を見てから転学に切り替える、という順序が現実的です。学校の選び方は通信制高校の選び方で失敗しやすいポイントにまとめています。

辞める前の確認リスト

  • 修得済みの単位数と、今年度の単位が確定する日
  • 単位修得証明書(成績証明書)を発行してもらえるか
  • 休学できるか、その条件と期間
  • 転学の手続きにできるか。必要な書類は何か
  • 転入先候補の受け入れ時期(随時か、4月・10月か)
  • 高認の次回の出願締切

これを聞いたからといって、辞めない選択を迫られるわけではありません。辞めることは決めたまま、辞め方だけを整える。それだけで、その後の1年が変わることがあります。

中退したあとに何が残るかは高校を中退するとどうなる?、辞めたあとの4つの道は高校中退後の進路へ。高校での不登校と進級の仕組みは高校生の不登校で説明しています。

単位認定・転学・休学の運用は学校ごとに異なります。この記事は一般的な仕組みの説明で、最終的には在籍校に確認してください。